新たな仲間
「パパ、例の組織にやられたわ。報復を考えてる。」
「報復?相当な力がいるぞ?」
「でしょうね。だからパパ、残りの兄弟の居所を教えて、その子らと一緒に目的を遂げる。」
「幼馴染のケンくんはいまだに入院してるらしいな。お前の気持ちはわかった。兄弟のなかでも特殊能力に長けたものを送ろう。」
「さすがパパー!」
数日後兄弟を名乗るものがリサの家に来た。白髪の混じったゴワゴワの長ロングヘア。スッピンにメガネ、GパンにGジャン。アンリが手を叩いて喜んだ。
「すごいすごい!これでバンダナしてたら最強ね。」
女は答えた。
「バンダナは今洗濯中だ。それとお前ら陽キャっぽいな。本当にアタシの兄弟か?」
「お姉ちゃんはオリンピック2種目制覇のアスリートよ!それが陽キャじゃなかったら誰が陽キャなのよ!?」
「リサさんじゃなくてあんたもだよ。いっとくけどあたし東工大出身よ?」
「アタシは東大の1年生でーす。」
「くっ!カーストとはこんなに不条理なものなのか!」
「東工大のお姉ちゃん、名前は何ですか?アタシはアンリ、このおねえちゃんはリサ。」
「アタシの名前はマチコ。」
「マチコ、あんたの才能は?」
リサが嬉しそうに聞く。
「資産運用。」
「ひょえー!」
アンリが絶叫する。
「今アタシたち二人の全資産は3億くらいだけどどう思う?」
マチコはこたえる。
「つつましく一生を送るなら十分な額だがヒリヒリした道を歩くには吹けば飛ぶような額だ。」
「だって。」
リサが笑う。アンリは少し怒って言う。
「じゃあ3億預けたらどこまで増やせるっていうのよ!」
マチコは笑う。
「私の資産は400億超えです。そんなはした金なんの足しにもならないからガリガリくんでも買って食べてれば?」
「お姉ちゃん、こいつ陰キャな上にヤな奴だ!懲らしめて!」
「懲らしめないよ。で、マチコさん、その400憶は私たちに協力するために使ってくれるっていうわけ?」
「リサ・ザ・クレイジークイーンのネームバリューと南国の某国とのスパイ活動なんて儲かる匂いがプンプンするじゃないですか!」
アンリは言った。
「マチコお姉ちゃんもジャンキーね。」